褒めるのが苦手な心理については、なぜその状態になるのか解明するのが必要です。逆に褒めすぎる人も世の中にはいますが、他人とうまく距離を保つためにはどちらも過剰な態度にならないようにしたいですね。
今回は褒めるのが苦手な心理と、上手な褒め方についてお伝えしていきましょう。
Contents
褒めるのが苦手な心理になるのはなぜ?
こんな時に一言相手が喜ぶことを言ってあげるべき、と思いながら褒められない場合も。人間は「褒める」という行為に対して、色々な思考や感情が影響される時があります。
褒めるのが苦手な人の心理になる理由について、考えられる内容を見ていきましょう。
プライドが高い
褒めるのが苦手な人の心理はとてもプライドが高いので、他人を褒める行為は「負け」を認めたような気持ちになってしまうというもの。
自分よりもデキる人はライバル、そのため相手が失敗するのを期待しているので喜ばせる言葉をかけたくないのでしょう。
たとえ本音ではないとしても、他人を褒めるのは相手をポジティブにさせる行為なので、心の余裕がないとできないですよね。ちやほやされる人を、クールに見ているタイプなのでしょう。
好意がバレたら困る
褒めるのが苦手なのは、自分の気持ちが相手に伝わるのが不安だからです。好きな人のファッションを「素敵な色のシャツですね」と褒めたいのに、言ってしまうと好きだとバレてしまうと考えているのでしょう。
恋愛感情が関係しているので、失敗しないよう自分の言動に対してとても慎重になっているはず。ベタ褒めしてしまうと、特別な感情があると周囲にも分かってしまいますよね。
褒めるところがわからない
褒めるのが苦手な心理になるのは、相手の褒めるところがわからない思いも関係しているのです。
褒める行為に対して、コンプレックスを抱いている可能性も。物事をネガティブに解釈するタイプなので、人の悪いところばかり目につくのでしょう。
綺麗な字を書ける人に「字が綺麗ですね」と褒めようとしても「そんなにスゴイことではない」と思ってしまうのです。
否定的に物事を見るので、必然的に他人の素晴らしいところを見つけようしないのです。
嘘をついていると思われたくない
嘘をついていると思われたくないので、褒めるのが苦手になるケースもあります。過去に嘘に関する苦い経験がある場合や、自分のコミュニケーションスキルに不安がある人など。
褒めるという行為で周囲から評価されたい人もたくさんいますので、社交辞令で褒める人もいますよね。このため褒めるのが苦手な人は、プレッシャーを感じてしまい段々と褒めるのが苦手になってしまうのです。
自分の方が偉いと思っている
自分と相手に差をつけたい人は、褒める行為が上下関係を示すものだと思っているので、他人の良いところを指摘することが少ないのです。
自分の方が偉いと思っているため、相手の良いところが見えていないのでしょう。潜在意識で物事を判断することもよくあるタイプで「仕事が遅い人は何をやらせてもダメ」という先入観を持って接しています。上から目線なので、人間関係で苦労する場面も多いでしょう。
人が喜ぶ姿が嫌
他人がはしゃいだり喜んだりする姿を見るのが悔しいタイプの人は、褒める行為をあまりしないもの。この場合は特定の人が対象になっている可能性が高く、苦手な人や嫌いな人が喜ぶと不快に感じるのです。
他人を褒めるというのは喜ばせることと同じ。嫌いな相手には喜ばせる行為を一切したくないので、褒める対象ではない人は自分にとって敵のような存在だと感じる場合も。
他人を褒めるメリットについて
褒めるという行為を上手に活かすと、社会生活で自分が有利になる場合もあります。では褒める行為から得られるメリットを見ていきましょう。
幸せが返ってくる
他人に褒められると幸福感を得るといわれていますが、褒められた後に無意識に褒めてくれた人にお返しをしたくなる「好意の返報性」という心理があります。
褒めてくれた人に好意を寄せ、お互いに褒め合う関係になるとポジティブな人間関係へとシフトされるでしょう。
このようなメリットはビジネスシーンや人間関係でも活かせるので、褒めるのが苦手な人はメリットを意識して実践してみましょう。
褒めた相手は自信がつく
褒めるメリットは相手が自信を持ってくれること。たとえば仕事が遅い人に「丁寧にやってくれてありがとう」と一言褒めると、やる気を出して作業が順調にはかどるようになるかもしれません。
他人の気分を良くしてあげると、いずれは感謝される対象になるかもしれません。
自分の印象アップにつながる
「○○さんはとても清潔感がありますね」とほかの人と話題にする場面もあるでしょう。すると聞いている人は、話す人に清潔なイメージを持つことがあります。
第三者のことを話していると、自然にその印象が話している人とかぶるケースもあるでしょう。
この場にいない人を褒めると、内容が自然に自分にも転移する状況があるのでメリットになるのです。
喜ばれる褒め方について
褒めない人に対しては距離を感じますが、逆にわざとらしく褒めすぎる人も相手の目的が分からず困惑しますよね。
極端な行為はどちらも避けるべきなので、好意を感じる上手な褒め方についてお伝えしていきましょう。
具体的にシンプルに褒める
「こんなにすごいことができる人に、今まで出会ったことがないです」という大げさな褒め方をすると、相手が少し引いてしまうかもしれません。
褒める時には大げさにならないように、褒める部分を明確にしてシンプルに伝えるようにしてみましょう。
「ネクタイの色がスーツにとても似合っていますね」「白い壁にこの絵はぴったりマッチしていますね」など、相手が理解しやすいようにピンポイントで褒めるのが理想的です。
感謝する
褒めようとするとどんな表現がいいか、パッと思いつかない時も。慣れない相手にはさらに苦手だと感じるので、こんな時は褒める代わりに相手に感謝をしましょう。
「早く仕上げてくれてありがとうございます」「美味しいお料理を作ってくれてありがとう」など、相手を幸福にする一言を伝えるとよいですね。
感謝する態度は相手を褒める行為と共通する点が色々とあり、自分自身にとっても心の余裕を実感できるよい行為になります。
褒め合うこと
上手な褒め方としては、お互いに褒め合うことです。もし自分が褒められたら、必ず相手を褒めるように心がけてみましょう。
「今日の香水いい香りですね」と褒められたら「○○さんの髪型も素敵ですよ」と褒め返すと、お互いに敵対心がなくポジティブな感情が湧いてきます。今後の付き合い方も楽になるでしょう。
褒めるのが苦手な心理の人には褒めることが大切!
褒めるのが苦手な心理になりやすい人には、こちらから褒めるようにしてみましょう。自分が想像する以上に、褒められた相手が幸福になることもあるのです。
このため褒めるのが苦手な人でも、段々と褒め方を把握してスムーズに相手の良い面を伝えられるようになるでしょう。